« 京都食い倒れ スイーツ編 | トップページ | 誕生日のプレゼンツ »

2006年6月11日 (日)

全てはヒマラヤから始まった!

NPO法人山の自然学クラブ主催

日本ネパール国交樹立50周年記念公演会

「すべては ヒマラヤから始まった!」に行ってきました。

講演内容は

①基調講演

酒井治孝先生(九州大学大学院比較社会文化研究院環境変動部門教授)

資料

「ヒマラヤ山脈の成り立ち」

「ネパールの農業と農民の生活」

「自然災害」

「ネパールヒマラヤの水資源」

②ネパール民族舞踊と解説

岡本マルラ有子氏(和光大学講師、ネパールソンギートに親しむ会代表)

資料

「ネパールの民族芸能文化」

「標高差が生み出す舞踏の違い」

③講和

ブルナ・ラタナ・サキャ氏(東京外語大講師、学術博士)

資料

「言語文化の十字路ネパール」

4時間にわたる公演でしたが 充実した内容で、あっという間に時間が過ぎました。

<基調講演>

酒井先生の講演は、 学会に使うようなレベルの高い資料を駆使しながら、 難解なはずの説明を、図やスライドを使い、わかりやすく噛み砕いたものでした。これだけ濃い内容なら、受け手にも最低限の知識必要ですね。

私は地学が大の苦手です。小学校低学年レベルの私には 細かい用語など、まったくわかりません。インド大陸とアジア大陸がぶつかって出来たのがヒマラヤ山塊。山頂からは海の化石が出る。この程度の知識しかありませんでした。にも関らず、解りやすい言葉と豊富なスライドを通して、まだ見たこともないヒマラヤの成り立ちや情景が朧に浮かんできます。

ヒマラヤは大層圏の突出物で、偏西風、ジェット気流を生み出し、モンスーン発祥の源。ヒマラヤ山塊を堺に気候農業など生物の育成条件ががまったく変わること。また、イメージとは裏腹に緯度は屋久島と同じ亜熱帯気候であること。

圧巻は 海底にあったヒマラヤ山塊が隆起し、どのように山容を成していったかを、食パンを将棋倒しにし、堆積物をハムやチーズで乗せた図解。(お見せできないのが残念!!)北面の崩壊も、重力滑動した岩層の写真にも息を呑む迫力でした。

ヒマラヤは、というより、地球は確実に生きている。

高くなりすぎたヒマラヤは自分で自分を支えきれず、すでに崩壊が始まり、インド洋海底プレートの沈み込み位置が移動すれば 極端に崩壊し高度を保てなくなるという話に、驚くばかりでした。

<ネパール民族舞踊(写真撮影に失敗し画像なし、無念…)>

百聞は一見にしかずですが、画像がないので口頭で。地域気候により舞踊や衣装が変わってゆくのが興味深かったです。酒井先生の講演にもあったように、ヒマラヤは屋久島奄美と同じ緯度にあり、バナナの樹が生えているところもある位ですから、タンクトップみたいな衣装から 高山地は毛皮を使った衣装までさまざまです。踊りに使う楽器もそれぞれの生活に密着した動物の皮(山羊や牛)で作ってあるのも納得。

ネパールでも、若い男女の歌と踊りの掛け合いがあり、最中に相手が気に入ればそのまま結婚。ただし、女性側が相手が気に入らなければ 鎌で草を刈るフリをして自己防衛。鼻をそぎ落とされた男性がいるらしいとのことです。

日本の歌垣、嫁担ぎと似ていますね。歌垣はロマンチックで伸びやかで、心惹かれるものがあるのですが、鎌は恐いです(笑)嫁担ぎは農村部では戦後まで有効な結婚方法だったはずです。妻問いの名残と在所や若者宿の存在が色濃く残る風習ですが 実際に自分が当事者になったら、困りますね ^^;

<講和>

サキャ氏の、慣れない言葉(日本語)を使い、行きつ戻りつのお話の中で「ネパール人はお釈迦様の子孫」の言葉に惹かれました。「電車でマスクもせず咳をしている人は 今までなら、腹立たしかったのが 、突然ひらめいた(悟った)後では今は同じ空気を吸える」

お釈迦様の子孫として、「許すこと、受け入れる事の大切さ」を仰りたかったのではと思います。人は時に、憎しみや恨みなど負の感情に押しつぶされそうになります。負の感情を抱えたまま生きてゆくのは、もの凄い負のエネルギーが必要です。許して受け入れるのは、相手のためでなく自分が軽くなる為でもあると仰りたかったのではなかったのでしょうか。

勿論 現実は理想どおりに行かないし、自分を害する人間を許すなんて出来るものではありません。そんなことしたら、再起不能なほど自分が潰されます。人間も動物、食うか食われるかの世界です。それでも、現実とは別の次元で許し、受け入れる心を用意しなければ、人間は重くなっていく一方だと 勝手に解釈してしまいました。

共存する自然が、過酷で荒々しいほど人間は微力さを自覚し、神々の意思を聴きながら謙虚に生きるものだと思います。ネパール山岳地帯の過酷な自然がネパールの敬虔な仏陀の子孫を生み出したのでしょうか。時間がなくて省略されたようですが、酒井先生の「神話と地質学の類似の不思議」も是非聴いてみたいと思いました。

|

« 京都食い倒れ スイーツ編 | トップページ | 誕生日のプレゼンツ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/70342/2183562

この記事へのトラックバック一覧です: 全てはヒマラヤから始まった!:

« 京都食い倒れ スイーツ編 | トップページ | 誕生日のプレゼンツ »